FF16評価 総評 バトル関連がメインだよ

はじめに

FF16の評価について書いていきます。

先ず筆者のやり込み具合としてはプラチナトロフィー取得済、サブクエ全クリ程度です。と言ってもデモンズソウルやニーアオートマタよりは遥かに取り易いです。そして設定資料と言いますか、フレーバーを全て回収したりとか、読み物を読破とかはしていないです。なので、最低限のやり込みプレイヤーくらいの人間が書いているという前提です。

当然ですが、ネタバレは回避したいです。ただどうしても一切触れずに文章を構成すると、刑務所の黒塗り新聞並みになると予想されますので、直接的な表現は避けますが、ネタバレを想起させるような内容になる、という点はご了承ください。

全体の点数

本題に入ります。全体としてどんなもんだったのか、点数を付けたいと思います。久しぶりに3DグラでしっかりとRPGをやったのもあるので、高めの評価となりますが、70点です。

PS5を活用した環境づくりのため、グラフィックやロード時間は素晴らしいです。エンディングは米津でしたね。バグも一回異常終了した以外問題なくプレイできました。さて、それは本編とは関係ないですね。シナリオ・バトル面はどうでしょうか。

シナリオ・世界設定に関しては、あまり触れるとネタバレになるんで、抽象的になります。それっぽい完成度になってますが、どうにも広げ過ぎた感ありました。

最初に散りばめられた伏線が抱えきれなくなりそうになった辺りはすごく楽しめていました。中盤からその伏線などが回収され始めますが、どうにもその程度か、と思うことが多いです。その瞬間瞬間だけを切り取れば面白いのでしょうが、全体のストーリー・展開としては正直微妙です。その場のノリで盛り上がっていますが、今までの流れや冷静な視点で見るとどうしても納得いかない点は多々ありました。

「今作で今後FFを作れるかどうか…」みたいなことを言っていたようですが、正直この程度か、という評価になります。FFはシナリオ舐め過ぎではないか?お話と音楽ってのはそれこそファミコン、もっと言えば文豪とか民族音楽など、かなり昔から存在しています。技術の進歩という暴力でごまかせない評価になるので、私は軽視してはならないと感じています。

書き始めるとかなりの量になる可能性があるので、割愛しますが、設定や登場人物が開発事情というか、これをやりたいがために用意した、全体としては意味のない展開とかが目立ちました。当時の私は、この演出は伏線か?と思っていましたが、結局なんでもなく、じゃあなんでそんなもの用意した?と感じました。今作でのこの部分は「遊び」ではなく「無駄」ですね。

戦闘

はい、じゃあ次にバトルについてです。DMCの操作感と聞いていたので楽しみにしていました。期待通りと思いきや、FF側の事情が開発側の事情で制限されただろう点が凄く足を引っ張りました。

そうそう、エルデンリングとの比較について自論を述べときます。クリアすることを目的とするならエルデンリングの方が難しいです。実際、私はFFで一度もゲームオーバーになっていなかったです。じゃあアクション性としての難易度はどうでしょうか?私はFFの方が難しいと思います。要は回避してガードして攻撃ボタンを押すのがエルデンリングで、「魅せ」はほとんどないと思っています。FFはDMCの形を踏襲していますので、カチャカチャと手元が忙しいです。隻狼やブラボのような速度感になれば比較は難しいですが、今回はそんなところです。

アクションの形式としては近接・遠隔は武器種固定、アビリティというリキャストを持った技があり、それは召喚獣に紐づいている、という感じです。□と△は一種類で、「召喚獣に紐づいた固有技能とセットしたアビリティ2種類」を都度切り替えて戦います。残念ながら召喚獣は登録枠が3種類までです。この登録を弄ることで戦闘中の戦い方が結構変わります。

私も新しいアビリティを目の当たりにして色々と考えました。それこそセッティング画面で各アビリティのコンビネーションなどを考えて時間を使っていました。それくらい可能性を感じていました。□長押しで発生する技とかネロの再来かと思い各アビリティの隙間に毎回ぶち込んでこの組み合わせは強い、とか考えていました。

んで、マイナスポイントです。先ず、上記の楽しみが一部召喚獣の存在で意味を失いかけているって点です。二周目から選べる難易度、これは雑魚敵ですら結構硬くなってやりごたえが出るのですが、とある技はその強化された敵ですらまとめて消します。それは私が凄く好きなFF内の要素なので外す選択肢が無かったんですが、流石に壊れています。それを軸に戦闘を展開するため、他のアビリティはそれの補助に成り下がるんですよね。

効率を求めているだけだ、楽しめるような組み合わせでプレイすれば自由度は無限大だ、って言われてしまうと何も言い返せないのですが、私に言わせれば車使って1時間なところを健康のためとか言って徒歩で移動しているレベルで差が出ています。ボス戦はその限りではないとも言えますが、プリセットなどはない上に、戦闘中は切り替え不可です。つまり「この後にボスが来る」と考えて切り替える必要があります。面倒だから私は二周目でも各種大技取り揃えてずっとやってました。実際ボスはエリアルとか効かないですからね、ボス側に合わせた方が楽でした。そういうことをやってる瞬間に主人公のクライヴから操作者に視点が変わるんですよね。没入感の話です。

次にバトルに付随しているのでこれも言いますが、装備の更新の喜びが皆無です。ボス倒して武器屋を覗くと、ボス素材と雑魚の素材を使うこと次の装備が更新できます。武器の見た目が変わりますが、特殊技能や、同じタイミングで並んだ二つは武器攻撃力と魔法攻撃力を比較してこっちを…とか無いです。出たものを更新し続けるだけです。選択の幅はありませんでした。

アクセサリーで各種アビリティなどの効果を高めたりできるのですが、3枠しかないのに対して、対象は召喚獣、ではなく(召喚獣の)○○というアビリティの火力を高める、等かなり狭い範囲でした。今まで書いてませんでしたが、アビリティはポイントをつぎ込むことで他の召喚獣にもセットできるようになります。ので、固有技能がゴミな召喚獣は使われません。アクセが召喚獣レベルで強化、となっていれば幅が広がり、色々な召喚獣が使われたはずなのに、非常に残念です。あ、召喚獣の数は別に多くないです。

召喚獣バトル

はい、最後です。PS5のグラフィックを発揮したFFの華である召喚獣を使ったバトルの話です。公式にも紹介がありましたね。これは確かにグラフィックは綺麗です。バトルごとに様相が変わっていてそこは普通に楽しめました。

ただこの召喚獣バトル、二回目くらいから出来ることの少なさが目立ち、これは「アクションをしているのか」「映像に操作を入れるためにそれなりの操作をさせているのか」判らなくなってきました。単語として出たのを確認しているので書きますが、タイタン戦は時間かけ過ぎです。最後とか14のギミック全部出した後のループに近いものがありました。

あと単純に連打多すぎです。演出として映像を見せたいんでしょうが、こちらの操作である程度体力を削っているにも関わらず、ムービーのQTE(同じボタン)でダメージ入ったり一切操作無いのにダメージ発生したり、なにしたいんだろう・なにしているんだろうと思っていました。連打好きですか?私は寧ろ邪魔でした。開き直って映像見せるから操作させないとかすればいいんじゃないですかね。結局ゲームとしての体裁を保とうとするため、ムービーっぽいけど、しかし難しい操作を入れるとせっかく作った映像が見てもらえないから連打にした、と邪推します。

まとめ

まー色々書きましたが、作品単体としてはストーリーとか設定微妙だけどバトルは面白いしロード早いよね、っていう「遊べる普通のゲーム」になります。FFの最新作でメディアとかが取り上げていた割には普通でした。売れ行きが良ければ最新作も出るでしょうが、私が恐れているのは、今作の感じでOKだっただからこれを成功体験に作品を作っていこう、とベースになることですね。いずれにしろ「全ての人にプレイしてもらいたい作品」と銘打つのなら色々と見直して欲しいですね。